組み込みエンジニアの転職体験談


はじめまして。この記事を通じて、私が組み込みエンジニアから新しいチャレンジへと踏み出した転職体験を共有したいと思います。転職は誰にとっても大きな一歩ですが、私の経験がこれから転職を考えている方々の参考になれば幸いです。

転職を考えた理由

私が転職を考え始めたのは、技術的なスキルの幅を広げたいと感じたからです。組み込みエンジニアとして5年間働いてきましたが、新しい技術領域への好奇心が日に日に強くなりました。特に、IoTデバイスの開発が進む中で、クラウドコンピューティングやAI技術との連携がより重要になってきていることに興味を持ちました。私は自分の専門性を深めると同時に、これら新しい技術領域への理解を深めたいと考えるようになりました。

経歴と経験レベルの紹介

大学卒業後、私はある中堅の技術企業に入社し、組み込みエンジニアとしてキャリアをスタートさせました。主に家電製品の組み込みソフトウェア開発に携わり、C言語C++を用いた開発が主な仕事でした。プロジェクトでは、要件定義から設計、実装、テストに至るまでの一連の開発プロセスに深く関わり、数多くの製品リリースを経験しました。また、新人エンジニアの指導にも力を入れ、チームでの協力を大切にしてきました。

しかし、この数年で、技術の進化は目まぐるしく、特にクラウドサービスやAI技術の発展に心を動かされました。自分自身が直接その進化の一線で活躍してみたいという強い願望が芽生え、組み込みエンジニアリングの領域を超えた知識と経験を積むことが、自分の技術者としての成長に不可欠だと感じるようになりました。

このような背景から、より幅広い技術領域に挑戦し、新しいスキルを習得するための転職を決意しました。

 

スキルセットの見直しと課題の把握

まず、自分のスキルセットを客観的に見直しました。組み込みエンジニアとしての基本的なプログラミング能力(C/C++)は確かでしたが、目指す分野で求められるスキルにはどのようなものがあるのかをリサーチしました。特に、クラウドコンピューティングやAI技術に関連する知識が必要だと感じ、Pythonによるプログラミングや、AWS、Azureのようなクラウドサービスの基礎知識を学ぶことにしました。これらのスキルを磨くため、オンラインコースを受講し、実際に小さなプロジェクトを通じて学んだ技術を実践しました。

履歴書や職務経歴書の作成

次に、履歴書や職務経歴書を最新の情報に更新しました。特に職務経歴書では、組み込みエンジニアとしての具体的な成果や、プロジェクトでの役割、達成した目標などを明確に記載しました。また、新しく学んだ技術や取り組んだプロジェクトも盛り込み、多様な技術領域への適応能力をアピールしました。

転職市場のリサーチ

転職市場についても徹底的にリサーチしました。特に、組み込みエンジニアのスキルを生かしつつ、新しい技術分野に挑戦できる企業がどのようなものがあるのか、どの業界が成長しているのかを調べ上げました。また、求人情報だけでなく、業界の動向や技術トレンドについても学び、面接時に自分の意見や考えを述べられるように準備しました。

特に重点を置いたポイント

私が特に重点を置いたのは、Pythonクラウド技術への理解を深めることでした。これらは今後の技術トレンドにおいて重要な位置を占めると確信しており、実際にいくつかのオンラインコースセミナーに参加し、AWS Certified Solutions Architect - Associateの資格を取得しました。この資格取得は、私のクラウドに関する知識と実践能力を証明するものであり、転職活動において大きなアセットとなりました。

これらの準備を通じて、転職活動に向けて自信を持つことができました。そして、自分の能力や経験を適切にアピールし、次のキャリアステップにつながる企業を見つけ出すための基盤を築くことができたのです。

 

使用した転職サイトやエージェント

転職活動を開始した際、私はまず幅広い選択肢から最適な機会を見つけ出すために、複数の転職サイトとエージェントに登録しました。特に、技術職に特化した転職サイトや、私のような組み込みエンジニア向けの求人を多く取り扱っているエージェントを利用することに重点を置きました。これらのプラットフォームは、自分のスキルや経験、キャリアの目標に合った求人を効率的に探すのに非常に役立ちました。


私が主に利用したのは、エンジニア専門の転職サイトと、個別のキャリアアドバイスやサポートを提供してくれるIT転職エージェントでした。エージェントからは、履歴書の添削や面接対策のアドバイスも受け、非常に心強かったです。

 

応募した企業の数や種類

合計で20社ほどに応募しました。これらは、スタートアップから大手企業までさまざまで、私が興味を持っていたクラウドコンピューティング、IoT、AI技術を活用している企業が中心でした。

 

面接のプロセスと準備

面接の準備には特に力を入れました。具体的には、応募した各企業のビジネスモデル、使用技術、市場での位置づけなどを徹底的にリサーチし、面接官が尋ねる可能性のある質問に対する回答を準備しました。また、自分の経験やスキルがどのようにその企業のニーズにマッチするかを明確に伝えられるように、具体的な事例を用意しておきました。

 

 

受けた質問やアドバイス

面接では、技術的な質問だけでなく、過去のプロジェクトで直面した課題やそれをどのように解決したかについても多く尋ねられました。また、新しい技術領域への興味や学習意欲に関する質問もありました。エージェントからは、自分自身のキャリアプランを明確に持つこと、そしてそれを面接官に説得力を持って伝えることの重要性をアドバイスされました。

 

面接での経験や学び

 

面接の経験を通じて学んだ最大の教訓は、自信を持って自分の経験とスキルを伝えることの重要性です。また、面接官との対話を通じて、自分がどのような環境で最も活躍できるか、どのような企業文化が自分に合っているかを理解することができました。面接の難易度は企業によって大きく異なりましたが、準備の過程で自分の知識を深めることができたため、全体的にはポジティブな経験でした。

この転職活動を通じて、自分自身のキャリアについて深く考え、何を求めているのかをより明確にすることができました。また、多くの企業と接触することで、市場の最新トレンドや技術の進化についても学ぶことができ、非常に有意義な時間となりました。

 

転職後の振り返り

新しい職場での最初の数ヶ月は、新たな挑戦と発見の連続でした。この期間を通じて、多くの学びがあり、自分自身の成長を実感することができました。

オンボーディングの経験

新しい職場では、入社初日から手厚いオンボーディングプログラムが用意されていました。企業文化やビジョンについてのセッションに加え、新入社員向けの技術トレーニングが数週間にわたって実施されました。チームメンバーとの1対1のミーティングも計画されており、早期からコミュニケーションを図ることができました。このような丁寧なオンボーディングプロセスは、新しい環境への適応を大いに助けてくれました。

新しい環境やチームとの適応

新しいチームでは、さまざまなバックグラウンドを持つ才能あふれる人々と一緒に仕事をする機会に恵まれました。初めは、新しい技術スタックやプロジェクト管理ツールに慣れるのに苦労しましたが、チームメンバーはいつも親切にサポートしてくれました。特に、私が組み込みエンジニアリングの経験を活かせるプロジェクトにアサインされたことで、自信を持って貢献することができました。

期待と実際のギャップ

転職前には、新しい技術分野への挑戦に対する不安もありましたが、実際には期待以上に充実した毎日を送ることができました。最初に想像していたよりも、会社は新しいアイデアを受け入れ、実験的なプロジェクトを推進する文化が根付いていました。ただ、新しい技術やプロジェクト管理手法に迅速に適応する必要があるため、学ぶことの多さに圧倒されることもありました。

転職がキャリアや個人的な成長に与えた影響

この転職は、私のキャリアにとって大きなターニングポイントとなりました。技術者としての視野を広げ、新しいスキルを習得する機会を得ることができました。また、異なるバックグラウンドを持つ人々と協力することで、コミュニケーション能力やチームワークの重要性を再認識しました。個人的には、未知の領域に挑戦する勇気を持つことの大切さを学び、自己成長のためには常に学び続ける姿勢が必要であることを実感しました。

総じて、この転職は私にとって非常に価値のある経験であり、キャリアだけでなく、個人的な成長にも大きく貢献しました。新しい環境での成功は、自分自身の能力を信じ、常に前向きに挑戦することの重要性を再確認することができました。

まとめ

この転職体験を通して、私は多くの学びと成長を経験しました。組み込みエンジニアとしてのキャリアから新たな技術領域への挑戦は、不安と期待が入り混じる複雑な心境でしたが、振り返るとそれは自己実現のための貴重なステップであったことを実感しています。

転職前の準備段階では、自分自身のスキルセットを客観的に評価し、必要な知識や技能を身につけることが重要でした。また、履歴書や職務経歴書を丁寧に作成し、転職市場を徹底的にリサーチすることで、自分に合った機会を見極めることができました。

転職活動を進める中で、面接の準備とプロセスを通じて、自分のキャリアプランと技術への情熱を明確に伝えることの重要性を学びました。また、様々な企業との面接を経験することで、業界の最新トレンドや技術進化の速さを肌で感じることができました。

新しい職場での最初の数ヶ月は、新たな環境とチームに適応し、期待と現実のギャップに直面しながらも、自己成長のための貴重な機会となりました。この経験は、キャリアだけでなく、個人的な成長にも大きく貢献しました。

最後に、転職を考えている皆さんに伝えたいのは、自分のキャリアに対する情熱と好奇心を大切にし、挑戦を恐れないことです。不安や疑問を感じることは自然なことですが、それを乗り越えた先には、自己実現と成長のための無限の可能性が広がっています。転職は一つのプロセスであり、自分自身をより良く知り、未来を形作るための重要なステップです。前向きな姿勢でチャレンジし続けることが、成功への鍵です。自信を持って、自分の道を進んでください。